2007年10月10日エントリー一覧
「コメント」を表現する難しさ
2007年10月10日 投稿者:加瀬征弘 カテゴリ:ゴルフ
よくアナウンサーが
実況中継で
「○○選手は試合前×××と
語っていました」
というコメントをしますが、
取材(あるいは雑談)で
そんな短いコメント分の
会話しか交わさないことは
ありえません。
多くの会話の中から
そのシーンにあうと思うコメントを
紹介するのです。
そこには
コメントを紹介するにあたって
何らかの意図が働きます。
日曜日の
上田桃子選手を追いかけた「情熱大陸」
を見ていて
およそ20年前のことを思い出しました。
ある日 新聞に
「清原、『ざまあみろ!』」
という見出しが踊りました。
私の先輩の某局のアナウンサーが
当時西武ライオンズの清原選手と親しく、
前の日に打てなかった投手から
その日は打ち、勝利に結びついたので
ヒーローインタビューなどがすべて終わり
個人的に話を聞いたところ
「昨日はやられた。悔しかった。
でも今日はうまく打てた。
『ざまあみろ!』という気分です。」
と言ったそうです。
その話を
中継終了後の番組のリポートで話したところ
そのリポートを聞いて
新聞の見出しが
「清原、『ざまあみろ!』」
となってしまったのです。
その先輩アナウンサーは
清原選手が
いかに前日
悔しい思いをして
その日打つためにいろいろなことを考え
結果を出したかを
強調するリポートをしたのですが
世間には そのようには伝わりませんでした。
その後
清原選手はしばらく
バッシングにさらされました。
清原選手は
「ざまあみろ」と
その先輩アナウンサーにしか
言っていません。
その先輩アナウンサーは
それからは清原選手と
気軽に話せる関係では
なくなってしまいました。
先輩アナウンサーの話した意図と
「新聞」の意図が
全く異なっていたのです。
アスリートは
決して言葉のプロではありません。
多くの会話を交わしていると
矛盾することもあれば
過激なことを言うこともあります。
「真実を伝える」と言っても
「コメント」を本当にすべて
ありのままに伝えることは
不可能です。
「情熱大陸」は
上田桃子選手が
素直に話していて
大変におもしろかったです。
そして
いろいろ考えさせられました・・・
